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戯言つらつら。

砂沙美☆魔法少女クラブ-シーズン2-

全話視聴完了したので。

シーズン1については↓の記事を。

砂沙美魔法少女クラブ-シーズン1- - inagiri

 

記事全体で所謂ネタバレがあったりするのでご了承ください。

 

 

 

シーズン2は2006年10月から2007年1月にかけて放送されていたもの。当時筆者は習い事とこのアニメの放送時間がモロに被っていたため8,9,11,13話だけしか観ることが出来なかった。確か木曜の17時~18時辺りだった気がするような。

飛び飛びで観た訳でしかも放送から十年以上経ってるのもあってか断片的にしか思い出せない状態で視聴しました。たま〜にこんなシーンあったなぁって思い出しながら懐かしんで観てた。忘れてる所の方が断然多かったけど。

 

【シーズン2の概要】

シーズン1の13話の魔法少女大会後からお話は再開。

常世界での単発のエピソードがメインだったシーズン1と対照的に、シーズン2は魔女の世界メインで最初から最後まで繋がった展開。加えてかなりシリアスなストーリーに変わってます。

キービジュアルを見れば何となく察することが出来るかもしれないが、シーズン2では美紗緒が砂沙美たちと敵対する構図になっていて、物語としてもキーパーソン的な存在になってる。

物語は一転するが新しく登場するキャラはほとんどおらず、登場キャラについてはシーズン1とほぼ変わらない。展開の都合上、日常世界のキャラよりは魔女の世界のキャラの活躍が格段に増える。

 

悪かった点は正直書く程でもないなと思ったので、良かった点の方を。

 

【良かった点】

  • 美紗緒の描写

シーズン1の時でも結構な描写量だったが、シーズン2ではそれが更にパワーアップ。作中では存在感うすいとまで言われる美紗緒だけれど、この作品になくてはならない欠かすことの出来ない程のキャラクターにまでなった。

後述にもまとめるが、誰とでも仲良くなれる砂沙美と一人殻に閉じこもる美紗緒の対比がよくできていたと思う。

  • シーズン1と表裏一体の世界観

シーズン1とシーズン2で作品の雰囲気がガラッと変わるのだが、整合性はちゃんとあった所。シーズン1のお話の中でもシーズン2のシリアス展開を匂わせるようなシーンがあったり(囚われのアミターヴ(ケウラ)、取材と称して魔女の世界に行く銀次、明らかに怪しい感じを醸し出してる巫女長一行など)、一方でシーズン2でもシーズン1の頃のような日常描写(4話,12話)があったりで物語としての芯はしっかりあったかなと思った。

シーズン1のさりげない日常回で作った「なかよしの指輪」がシーズン2の重要な場面で度々登場したりして趣深かった。

  • ED曲「夕焼けのソリチュード」

自分がこの作品の中で一番好きな曲。美紗緒役の声優さんが歌っている通り、作中の美紗緒の心情を綺麗に表現している曲。実質美紗緒のキャラソンとも言えるような内容なのだが、寂しさを感じさせるメロディーと歌詞が本当に秀逸。6〜10話の視聴後に流れるこの曲はストーリの展開も相まって感傷に浸れること請け合い。

逆に12〜13話は物語がアミターヴ(ケウラ)に収束していくのでミスマッチ感もあるのだけれど…笑

 

 好きなお話

【第2話「魔女の大釜」】

砂沙美と美紗緒のすれ違いが初めて明確に見て取れるお話。巫女長率いる魔女の世界の人達がとっても怪しく見えるのも印象に強い(怪しげな宗教に近いものを感じる)。砂沙美と美紗緒もシーズン1の時はあんなに仲良かったのに…って若干ハラハラしながら観てた。

 

【第5話「想いを重ねて」】

 味方だと思ってた人物がまさかの…っていうお話(ボカしたつもり)

いつもあんなにおちゃらけてたキャラが凄い真面目で真剣な表情をしていると事の深刻さが肌で伝わってくる…。

このお話の真琴・司・杏莉が可愛く描かれて良かった。このお話にも限らないけど杏莉と真琴の掛け合いが好きだなー。あと猿田に所々ヒロインの資質が見られて好きです。

 

【第8話「再会、そして」】

美紗緒の砂沙美たちに対してのよそよそしい態度、きらめき組に対しての上の立場(アカツキの乙女)に上手くなり切れていない感じが非常に良く出来てたと思う。

放送当時、シーズン2はこのお話から観出したので、美紗緒が短髪になってしかも砂沙美たちと敵対してて「なんで?どうなってるの!?」って混乱してたのは良い思い出。

 

【第9話「心、闇にそめて」】

美紗緒ちゃんが大人の姿(杏莉曰くグラマラス)になる回。無機質だけど物々しい雰囲気、それでいて美しいという美紗緒ちゃんファンにとってはもはや魅力の塊のような姿でした。

短髪になったり大人になったりでシーズン2の彼女は以前よりも更に輝いて見える…。

 

【第10話「夜が明けたら」】

銀次の「パパはもうダメって言わないよ」のセリフでシーズン1の砂沙美を過保護にしていた頃の銀次が対照的に見えてとても良かった。クラブの5人ももちろん成長したけど、銀次自身も魔女の世界で砂沙美の父親として成長出来ていたんだなと感じさせられる良いシーン。

 

【第11話「ほほえみに咲く花」】

シーズン1の13話を彷彿とさせる回。花を咲かせる時にお互いの素直な気持ちを言い合うシーンが印象に残った。

ストーリーの都合上、シーズン2中盤〜終盤は美紗緒やアミターヴ、ケウラ、巫女長に焦点が行きがちだけれど、ここにきてクラブの5人の会話のシーンを持ってきたのは良いなぁと思った。

 

 【第12話「あたたかな夢」】

終盤の書斎での銀次のシーンでちょっとうるうるしてしまった…。

物語の主人公は砂沙美、第二の主人公は美紗緒って感じの認識だけど、第三の主人公を決めるとしたら銀次なんだろうなぁと思う。

 

【第13話「アミちゃんの歌」】

砂沙美が泣いてる場面でちょっとうるうるしてしまった…。(2回目)

 最終話のタイトルの意向(意味?)がラストのシーンで分かるのって良いですね。アミターヴの瞼がちょっと動くのはやっぱりそういう意味なのかな(どういう意味?)

視聴が終わった時は胸にポッカリ穴が開きました。十年前に一回観てるんだけど。いろいろあったけど最初から最後まで温かい作品でした。

 

 

【絵+メイキング】

おまけの絵。

制作過程も微妙に残ってたので大雑把に載せておきます。

描いたのは美紗緒ちゃん(短髪)。

 

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1.線画

上の方が描き切れてないバージョンしか残ってなかったです。キャラ(美紗緒)と背景(木花)でレイヤーを分けてます。

 

 

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2.美紗緒ちゃん(顔部分)

恐らく一番力が入るところ。主観的に見て右上からオレンジの光が当たるのを意識して塗ります。

 

 

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3.美紗緒ちゃん(頭から下)

ところどころの緑のもやは気にしなくてOK。

 

 

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4.背景の下塗り

ここら辺から全体のイメージがしやすくなります。

 

 

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5.花と幹の描きこみ

これも光の当たり具合を意識。(大して出来てない)

ここら辺でテクスチャも適用させてます。

 

 

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6.葉っぱの描きこみ

水彩っぽさが出ればいいなとか考えながら塗ってます。

 

 

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7.仕上げ

光の粒を散らしたり、オーバーレイで色を乗せたり、線画の色を調整して馴染ませたり。この作業はどんな絵でも楽しい(個人的に)

 

 

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8.完成

お疲れさまでした。

まだまだ気持ち的に描き切れてないので、また機会があれば同じシチュエーションで描きたいですね。美紗緒ちゃん大好き!

 

【総合的な感想】

DVDのスタッフトークでも「稀有な作品」と語られていた作品で確かに勧善懲悪とは言い切れない内容であったりメインの声優が子役だったり従来の魔法少女もののお約束をとっぱらっていたりで、こんなアニメとはもう二度と会えない自信がある。出会いもホントに偶然だったのでいわゆる一期一会を感じた…。欲を言えば子役の人たちと同じ年台の頃に全話通しで観たかったんだけども…。

この作品の元のプリティーサミーも機会があれば観てみたいなと思います。